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プリンス×プリンセス

第44章 唇の痕

ディオの肩に手が触れた。

そのまま背中に手を回そうとして…

「動くぞ」

広くて、回りきらない。

「あ、ま…っ!!あ、ぅんっ」

肩に掴まったまま、抜き差しを繰り返される。

先端は抜かないまま前後に動いたり、突然深く突かれて小刻みに揺らされて…

「や…ディ、オ…っ!もぅ…は、ぁ…」

あまりの快楽に、頭の芯が痺れてきた。

気持ちいい。もっと…

ねだるような言葉が口からこぼれそうで。

でもそれは言ってはいけない言葉だ。

口を引き結んで、瞼をぎゅっと閉じる。

「ぅ…んっ、ん、んぁ!」

閉じた瞼の裏で、花火みたいにスパークしてチカチカする。

「目を開けろ」

「…んん…?」

虚ろになりかけていた所で呼び掛けられて、目を開けば

「俺を見ていろ」

「あ…あぅぅ…っ」

そんなの…目の前にはお前しかいないのに。

わざわざ言う意味が分からない。

「み…て、る…」

荒い息の合間に、うわ言のように呟くと、ディオは目元を緩めて…

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