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プリンス×プリンセス

第46章 マタニティーブルー

あれから数ヵ月が経った。

姉上も安定期に入ったらしく、前に比べたら具合が悪い日が少なくなってきたようだ。

その点は本当にホッとしている。

姉上には快適に過ごして欲しいし、お腹の子供も元気に育って欲しいって思ってるから。

ディオの夜伽の件も、ディオから正式に必要ないと申し出があったと聞いた。

何で知っているのかと言えば、シルフィがその話を聞いて、ディオを絶賛していたから。

「ディオチェスター様は倫理観のお強い、清廉なお方ですね」

そんな様子に、心の中で叫び声をあげたくなる。

どこが!?

夜伽の相手が俺だって時点で、倫理も清廉さも一切無いだろ!!

そりゃあ…まぁ…アイツを好きだって自覚して以来、断りにくいのは事実だし。

ぶっちゃけ、アイツとそうなるの、嫌じゃない自分もいる。

そういう意味では、俺も同じか。

倫理観も清廉さも無い。

姉の夫と関係を持つ、なんて。

不倫以外の何者でもないよな…

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