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プリンス×プリンセス

第46章 マタニティーブルー

寝室のドアをノックして声をかける。

「姉上、入るよ?」

「どうぞ」

意外にも普段通りの声で答えられて、拍子抜けした。

何だ。考えすぎか。

だけど、ドアを開けたその先の光景に息を飲んだ。

「姉…上…?」

ベッドに横たわった姉上。

その体には、いくつものセンサーがつけられていて、それぞれがモニターやら波状のグラフを排出する機械に繋がっていた。

「どうしたんだよ、それ!」

「今ね、赤ちゃんの心拍を測ってるの」

「ストレスのない状態の方がいいので、こちらで…という事になりまして」

二人の話に、慌てた自分が恥ずかしくなる。

「何だ…そっか」

「心配してくれて、ありがとう」

うっすら笑顔になった姉上の側によると

「それで?うまく測れてるのか?」

「う…ん…」

姉上は眉を寄せると、首をかしげる。

何でそんな反応なんだ?

「うまく測れない?」

「私が…気分悪くなったりで、あんまり」

「あ、でも今日は大丈夫みたいですよ?」

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