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プリンス×プリンセス

第47章 見ていられない

何を考えてるのか分からなくて、見ていると落ち着かなくなる。

お前のあの顔、決して好きなものじゃないけど…

だけど、今よりはまだマシだ。

「それに…それを理由になさるのはどうかと思いますが」

表情は感情を抑えているのに、声が。

声にだけは苛立ちが含まれているように感じた。

何で苛立っているんだ?

幽霊のせいにしたら、何か都合が悪いことでもあるのか!?

「ジューク…あのさ」

「あなたという方は」

即座に言葉を重ねられて、驚いて言葉を止めると

「一緒にティアナ様を支えて下さいと申し上げたのをお忘れですか?」

ジュークの咎めるような口調に、思わずカッとなった。

「忘れてない!」

この国に戻ってきて、お前に言われた言葉。

俺がここにいる最大限の理由を、忘れる訳ないだろ!?

「なのに?」

俺の言葉を聞いて、ジュークは眉を潜めて…

「なぜあの方と一夜を共になさったのですか?」

え……?

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