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プリンス×プリンセス

第48章 親類付き合い

キサンタンガムと言う国から、外遊の誘いがあったと聞いたのは昨日だ。

そして、今日。

車の中には、ディオとジュークと…

姉上の格好をした、俺がいた。

何度目だよ!

顔をしかめた俺を哀れむでもなく、淡々と準備を進めていったシルフィもどうかと思うぞ!!

「テリオス…無理しなくてもいいのよ?」

姉上だけは俺を気遣ってくれたけど

「ティアナ様、貴女のためです」

にこやかな笑みと共にジュークにそう言われてしまうと、姉上も口をつぼめるしかなくて…

確かにな。

安定期に入ったものの、姉上の体調は良いときと悪いときでの波が激しいままだ。

身重だってだけでも普段より分が悪いのに。

なのに、そんな状態で、長時間の移動やストレスに晒したら…

考えただけで、すぐに答えは出た。

「分かったよ。俺が行くよ!」

それに後悔はない。

ない…んだけど…

ジュークを見れば、グラスにスパークリングワインを注いでいる。

ディオへ渡そうと手を伸ばすと、意外そうな表情を向けられた。

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