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プリンス×プリンセス

第52章 信じる力

テリオス達が戻ってきたのは、夕食を済ませた後だった。

ディオの親戚のパーティ。

本来なら私が行くべきものなのに、何故かジュークに止められて、テリオスに行ってもらった。

「ティアナ様、貴女のためです」

ジュークはそう言って笑う。

貴女のためと言いつつ、本当は貴女の『お腹のなかの子供の』ためだって…そう聞こえる。

確かに子供は大事よ?

特にこの子はディオの後継者になる子供ですもの。

でも…子供のために、すべてを犠牲にしなくてはいけないものなの?

そんな不安や疑問を抱えていたのに…

帰ってきたテリオスの様子と、ジュークからの話に絶句してしまった。

私が考えていたものとは全く違っていたから。

「それで…テリオス、あなた…大丈夫なの?」

「ん。まぁ…ダミーを仕込んでたおかげだな」

階段を転がり落ちて…段数としては5、6段だったそうだけど…所々擦り傷が出来ている。

でも、お腹に巻き付けていたものが衝撃を緩和してくれたらしい。

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