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プリンス×プリンセス

第59章 沈黙の刻

ため息をひとつ付き…気持ちを切り替える。

せめてテリオス様に心配をかけないように。

まずは自分のやるべき事をしないと!!

「よし!」

自分に気合いを入れて、ルークスさんのもとへ向かった。

ルークスさんも昨日の事件の後処理や、現場で捕まえた男の事とかすることがたくさんで…

昨夜、ちゃんと休めているんだろうか?

こんな時だから仕方ないとはいえ…

こんな時だから、無理はしないでほしいです。

無意識にため息がこぼれて、その音にビックリしてしまう。

あ…駄目だ。

僕こそ、もっとしっかりしないと。

ルークスさんに言われた場所に近付き…

耳を澄まし、全神経を集中させる。

幸い、テリオス様はティアナ様の所へ行っている。

よほど大丈夫だろうけど…なるべくなら、不必要な人に見付からないよう、 出入りしたい。

周囲に気を配り、誰もいないことを確認して。

足早に目的の部屋へ近付き、ドアをノックする。

すると、中から鍵を解除した金属音が聞こえた。

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