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プリンス×プリンセス

第62章 お披露目会

月日の経つのは早いものだ。

兄上からの帰国勧告に上手い言い訳を思い付けないまま、ずるずると逃げ回った結果…

マックスのお披露目会になってしまった。

小規模の会にする。

ディオはそう言ったと記憶しているのに。

蓋を開けてみれば…200人以上、人が集まっているじゃないか!!

「親戚や親交の深い国の王族も招いたからな」

当たり前の事だとあきれた顔で話すディオに、俺は眉をしかめる。

もっとアットホームなものかと思っていたのに。

「やっぱりこれも外交の一部なのか?」

「我が国の第一王子で、正式な後継者だ。国際的な披露になるのは当然だろう?」

当然、か。

小規模でもこんなにたくさんの人が集まるのか。

やっぱりエストラーザとは国の規模が違うんだな。

今まで感じなかった訳じゃないけど、こいつと俺では随分と格差があるんだな…。

「どうかしたのか?」

「いや?何でもない」

無理矢理笑みを貼り付けると、招待客の席に目を向けた。

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