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プリンス×プリンセス

第65章 キサンタンガムの裏側

ディオを見ながら、段々と眉根にシワが寄っていく。

こんな考え、持ちたくないのに…

すると、ディオが頬杖をついた。

「どうした?」

何でもない仕草…なのに。

その余裕に、何か…イラッとする。

「お前さ、俺に隠してる事ないか?」

「何故?」

そうやってしらばっくれるつもりか?

唇を引き締めて険しい表情でディオを見れば

「隠しているつもりはない」

観念したかのように短く笑うと

「聞きたいことがあるなら聞けばいい。そう言っているだろう?」

さっきまでは、仕事の手を止めてくれたのが嬉しかった。

だけど今は…

「今日、キサンタンガムの国王を見た」

言葉の裏を探るような会話はしたくない。

「何で招待したんだ?」

直球過ぎる質問に、ディオは目を細める。

「あれも一応親族だからな」

親戚じゃない、『親族』。

「前にこちらも招待された以上、付き合わない訳にもいくまい」

「あんな目にあったのに?」

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