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プリンス×プリンセス

第65章 キサンタンガムの裏側

「お前の事だ。どうせティアナの話だろう?」

笑いながら言われて、いつもならカチンと来るところなのに。

「……うん」

ディオが仕事の手を止めて俺を見てくれたのが…かなり嬉しかったりして。

「聞けばいい。何を悩む?」

「聞いていいのか、悩んでる」

真面目に答えれば、その言葉が意外だったのか、ディオは苦笑いを浮かべた。

「ティアナは何か言っていたか?」

「いや…何も」

そう答えながら…何かが引っ掛かった。

何か、このフレーズ…聞いたことあるよな…

記憶を掘り返して…あ、そうだ!

姉上だ!

今日、マックスのお披露目会の前。

話があるって呼び止められた時…

『…ねぇテリオス。あなたは…ディオから聞いてる?』

俺を探るような、何かを恐れているような…

てっきり、ジュークへ恐怖の念でも抱いてるのかと思ってたけど…

俺に知られたくない事を、ディオから聞いてないか、って話だったのか?

そして…ディオ。お前も…?

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