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その微笑みは自虐的と言うよりは…何かを諦めてしまったかのもので…

「何もって…」

「分からない？…ああ、あなたも理解者だから、かしら」

俺を見る姉上の目が、何だか寂しげで…

生まれた時からずっと一緒だった。

同じものを見て、同じように育ってきたのに。

どうして感性までは同じにならないんだろう？

「そんな…理解なんか出来ないよ」

俺だってディオが何を考えてるかなんて分からない事が多いし。

「自分勝手で鼻持ちならなくて、秘密主義でわがままで…どうにもならないじゃないか」

ディオに対する不満をここぞとぱかりに口にすると、姉上は目を丸くして…

その後、クスリと笑った。

「それを理解してるって言うのよ」

「え」

「私は…わがままを言ってもらった事もないわ」

まただ。

また、さっきと同じ…諦めの表情をしている。

「姉上、あのさ」

いいかけた途端、マックスがむずかりだし、姉上は慌てて抱き上げてあやし始めた。