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プリンス×プリンセス

第10章 下準備

姉上が病院へ行ってしまって、俺のやることが無くなってしまった。

さあ、どうしようか。

剣の稽古でもするか?

でもなぁ…背中の傷が痛むんだよなぁ。

両手を上げるとズキズキと痛みが走る。

あ、無理無理。こんな状態で稽古しても集中なんて出来ない。

するとカムリが廊下の向こうから現れた。

「あ、テリオス様、ご注文の品が本日届くようです」

「あ、了解。やった!ありがとな」

カムリにお礼を言うと、満面の笑みを浮かべた。

「じゃあ届き次第作業するから」

「はい。僕もお手伝いします」

「ん。悪いな。頼む」

俺の言葉にカムリは目を細めて微笑むと

「テリオス様は僕の主なんですから。命じて下さい」

「んー…」

俺は唇を曲げると考え込んだ。

そうなんだろうけどさ、そういうの、性にあわないんだよ。

「ま、堅いこと言わずに。よろしく頼むよ」

そう言ってカムリの肩を叩いた。

「あ、ちゃんと着替えて来てくれよな?」

俺の言葉に、カムリは諦めに似た笑いを浮かべて頷いた。

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