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プリンス×プリンセス

第68章 それぞれの休暇

思わず口を尖らせると、姉上がカムリに話しかけた。

「ねぇ、カムリ。昼食を外で食べることは出来るのかしら?」

「外、ですか?」

「ええ。景色の良いところで」

「はい。大丈夫だと…いいですよ、ね?」

最後の部分はルークスを窺うように聞いている。

「かしこまりました。では手配を致します」

「頼みますね、ルークス。カムリも」

「はい」

ニッコリと返事をするカムリの後ろで、ルークスが苦笑いを浮かべていた。

あーあ。

カムリは気付いてないだろうけど、これは絶対に裏で怒られるパターンじゃないか?

それでいつもなら俺のところに来た時に、落ち込んでるのを笑い飛ばしてやるんだけど。

今日は姉上の護衛だから、それをしてやる事が出来ない。

カムリ…大丈夫かな?

笑顔を浮かべるカムリを思いやって、顔を曇らせてしまう。

そんな俺を見て、ディオが苦笑いを浮かべていたのに気付かなかった。

そして、それを姉上が見ていたのも…。

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