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プリンス×プリンセス

第71章 王女の悩み

ああ、それで。

2人の仲がいいと思えたのは、幼い頃からお互いを知っていたからなのかもしれない。

「ユーノスの方が年も近いですし、周りは安心したと聞いています」

そう言いながらグレイス王女はユーノス君を見た。

相変わらずマックスと遊んでいて…

あら?

マックスがユーノス君にボールを投げる。

相変わらず地面にボールをバウンドさせて転がしているけれど…

少しだけ、マックスの投げ方が上手になっているような気がする。

「ユーノス君、とてもいい子ですからね」

「それは…どうでしょうね?」

そう言うと、グレイス王女は小さく笑みをこぼした。

「今はその陰もありませんが、ユーノスは幼い頃によく熱を出す病弱な子でした」

男の子は『よくある事だ』って言うわよね。

ありがたい事に、マックスは体の丈夫な子になってくれている。

「今、元気だから…では済まないの?」

話の流れ的にきっとそうなのだろう。

そう感づいたものは、グレイス王女の頷きで肯定された。

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