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プリンス×プリンセス

第74章 あなたは誰?

シルフィは落胆したかのように呟くと、ため息をついた。

え?何で?

残念がるポイントはどこにもないはずだろう?

「まぁ…自分の子供の事は置いておいて」

そんな前置きをしながら、マキシミリオン様の髪を優しく撫でると

「マキシミリオン様はとても可愛いし、大好きですよ」

そう言って、柔らかな笑みを浮かべた。

シルフィとティアナ様は年も近い。

だからこそ、マキシミリオン様のお世話をしながら、自分の子供を想像したり…なんて事はないんだろうか?

「しぅー…まぁーは?」

「まぁーはあのお店にいます」

言い聞かせるようにゆっくりと。

だけど少し甲高い、甘えるような声で話しているからか、マキシミリオン様も落ち着いた様子にみえる。

「おみ…?」

きょとんとするマキシミリオン様に、シルフィは店を指差す。

すると、その指し示した先を目で追い

「いくぅ」

そう言って、ベビーカーの中でジタバタと暴れ始めた!

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