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プリンス×プリンセス

第75章 Caf'e&Tea-Room・Y

「私の…娘よ?」

「はい」

勇気を出して告げたのに。

相槌のようにあっさりとかわされてしまった。

あれから1年よ?

あれから1度も会えなくて…

1歳になったルーミーの顔が想像も出来ないくらいになってしまったのに。

真っ直ぐに私を見つめるジュークの姿が、涙で歪む。

その視線から逃げたくて、顔を下に向けた。

白磁のティーカップが目に入る。

白磁のカップ…

あの夜と同じだわ。

ディオとテリオスの関係に気付いて…泣いてしまった私を慰めてくれた。

「…嘘つき」

「え?」

「泣かせないと言ったのに」

ジュークが息を飲んだのが分かった。

あの時、どれほどあなたに救われたか、あなたは知らないでしょう?

だからこそ、あの後の出来事も冷静に受け止められた。

「会わせたくないのは…ディオに似ていないから?」

恐る恐る、予想を口にする。

思った通り、ジュークは無言のままで…

覚悟を決めて、顔を上げてジュークを見る。

「ジューク、あなたに似ているから?」

ジュークの表情で、全て理解できた。

「やっぱり…ディオの話は正しかったのね」

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