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プリンス×プリンセス

第76章 虚言の裏側

「やっぱりついていけば良かった」

窓から表通りを見ているけど、目当ての人影がちっとも見当たらない。

「遅くないか?」

「何度目だ」

俺のぼやきに、ディオはため息をつく。

「お前には学習能力がないのか?」

「うるさい」

全く…相変わらずのイヤミ節だな!

「お前は心配じゃないのか?」

「ルークスが付いている」

振り返り、ソファーで寛ぐディオを見る。

「何かあれば連絡があるだろう」

あきれたような口調にムッとして、唇をひん曲げた。

そんな事は分かってるんだよ!!

「どうした?」

ソファーに凭れて、髪をかき上げながら俺を見つめる。

その目が笑ってるのは…俺の格好がおかしいからか!?

ディオのそんな余裕綽々な態度に、ムッとした気分がイライラに変わってくる。

「もう騙してないだろうな!?」

「何の話だ?」

「ジュークだよ!」

乗馬から戻って、姉上と話した時。

「ジュークが生きてるって聞いて、お前はちっとも驚かなかったな」

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