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プリンス×プリンセス

第77章 1年前の真相

国王と同じ、スカイブルーの瞳。

王家の色を俺は受け継がなかった。

それこそが、俺の立ち位置を象徴していて…

「そうですね。…お休みなさいませ」

微笑んで、ディオチェスター様が部屋を出るまで頭を下げていた。

パタン、と扉が閉まる音で元に戻すと、頬を撫でつける。

不自然な微笑みを浮かべ、少しだけ強ばっていた。

ディオチェスター様。

俺はここに来て、悔やんでばかりだった。

俺が生まれなければ母は王宮でメイドを続け…オルティアのようにメイド長になっていたかもしれない。

そもそも、あの様に殺されなかっただろう。

母が亡くなったのは、俺の誕生日の前日。

簡略な葬儀を終え、家に戻れば…

母が予約していたケーキが届けられた。

泣きながら食べたあのケーキの味は、一生忘れないだろう。

「だからこそ、だ」

携帯電話を取り出し、キサンタンガムの国王へメールする。

送信を押して…願いを呟いた。

「今度こそ尻尾を掴ませてもらうぞ。…ジャスティ」

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