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どっちもぼっち。

第1章 みかん色に染まりたい柚と染まるきのないライム

 





 ……これが、誤魔化して学校生活を贈る“ぼっち(俺)”と気にも止めず堂々とふて寝する“ぼっち(結城はやみ)”の交わした――はじめての会話の全貌。




 こちらから話しかけたこと事態はあったのだが、その際に一切のシカトを受け『むきーっ!』になりこの日声を掛ける事にして、



 顔すら覚えられていなかったことに気付いて更に『ムッキー!』になり、その顔に上履きの足跡を付けて帰宅する事になったとかそんなのはどうでもいい。



 赤原優が以外と寂しがり屋だとか、ほんとどうでもいい。








 ああ因みにネタバレして置くけど――最初いがみ合っていた二人が徐々にくっついたりとか、友達と書いてナカマと読むような存在が増えていく展開にはならないよ?




 ていうか、ふたりは友達にすらならないよ?






 だって『友達』という存在が、どういうものなのかさえ解っていないふたりが――『友達』になんて成れるはずがないでしょう?







 

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