アイツまで徒歩5分
第5章 車は、急には止まれない!
「マジかぁ…ライバル出現早くないか?」
俺は、頭をかきながら…隣の自分の部屋に入った…
長年の我慢癖のせいで…今日、明日といきなり最知を襲う事はないと渡してしまったが……
酔っぱらい最知は……強敵だからなぁ…
あの、ふにゃけ言葉に…欲情しないタイプであってくれと祈るばかりだ…
俺は、壁の向こうの様子が気になる……
「―――…俺って…お人好しだよなぁ〜…」
ため息をつくが……
最知には…俺たちの気持ち…
届かないかもしれない……
なぁデキスギ…
俺達の世界は―――…
単純で複雑で………
報われない…
だから―――――――…
諦めちまう…
俺は、ポケットからタバコとライターを出した……
シルバーのジッポライターが…
部屋の間接照明で鈍く光る…
「―――…あの時…諦めなかったら……俺は、どうなってたかな?」
答えなんて―――――…
誰も知らない…
神様だって……
知らない……
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