アイツまで徒歩5分
第6章 昨日の友は今日の何?!
――――――――――…
こ…声…かけそびれた…
あいつらと同じ電車に乗り込み…
最知が痴漢にあっているのはすぐに解った…
しかも…女に―――――…
どんだけ隙だらけなんだ?最知のヤツは…
しかも、デキスギ君は最知と向かい合わせ!!
胸にしがみつく最知の様子に軽い緊張からか気がつかないし…
満員電車の移動は大変だったが――――…
最知にイタズラしてる女の斜め後ろまで来れた!
「―――――ぃゃダ…」
最知の小さい声が―――…雑音に紛れ俺の耳に入ってきた…
こ…こいつ…
大きい声で痴女を撃退したいが!!
女にイタズラされて…意思とは反対に反応する最知の体を…車両の人間に暴露することは避けたい…
「―――助けて…」
俺は、動いた―――――…
我慢していた最知が…俺ではないが…
助けを求めたのだ―――…
『…ぉぃ…そこの変態女…
俺の男に手をだすとは…いい度胸だな――――――…
しかし、残念―――…こいつの体は…俺の指と身体じゃないと満足しないんだよ…それでも…続けるか?』
「///ひっ!!ホモ?キモ!!」
『キモいのはどっちだよ…
取り敢えず…顔とか声とか…指紋など確認したんで…まだ、ヤるようなら警察行きましょうね?
“ホモをイタズラして…撃沈した上に捕まりました”ってね―――――…』
女は、手を引っ込め細い体を生かし満員車両縫うように移動し消えた―――
俺は、なに食わぬ顔で二人に背を向け…その場をやり過ごした――――――…
が…次の駅でいきなり降りた二人に俺は動揺してしまい!!
つられて…降りてしまった…