アイツまで徒歩5分
第6章 昨日の友は今日の何?!
「…最知の“好き”は…俺の“好き”とは違うだろ――――――…?」
手が……ギュッと…握り返される…
「変な陣ヶ岡さん“好き”は、“好き”ですよ?」
罪深い…デキスギ君は、こいつに何年振り回されてるんだろうか…
あんな風に仕上がるまで……
何度このバカに…恋心をスプーンでえぐられ続けられたのやら…
でもな…俺は、もう――――…
そんな経験はしたくないと…思ってる…
「俺に…キスされても…同じ“好き”でいられるか?」
俺は、繋いだ手を自分に引き寄せ――――…
最知を抱き締める――――…
「・・・・・あ、そうですね…」
「ん?最知……」
“やめろ!”って、突き放される…
そう思っていたのに…
最知は、俺のスーツに顔を擦り寄せる…