アイツまで徒歩5分
第6章 昨日の友は今日の何?!
「“好き”かどうか聞かれると……
正直わかりません……
でも―――…陣ヶ岡さんとのキスは…“嫌いじゃなかった”です」
最知は、スーツに鼻を寄せ…俺の香りを吸い込む…
「この…タバコの香りと一緒で――――…
また、嗅ぎたくなる…不思議ですよね〜?」
また…嗅ぎたくなる…?
ん?また――――…?
「最知…お前――――…
トイレの件―――…覚えてるのか?」
最知は、「へへへ」っと笑い…俺から離れる――――…
アパートが目の前に見え…最知は、鞄から部屋の鍵を探しながら階段を上がる……
「――――…最知?」
「へへへ…覚えてます…
あの時の…
陣ヶ岡さんのキスも……
指も―――――…
刺激も///…凄く…覚えてます…
時々……もう一度…って思う時があります…
おかしいですよね?陣ヶ岡さん…男なのに…」
最知は、鍵を鞄から取り出すと……俺に笑って見せた…