アイツまで徒歩5分
第7章 目覚めた所は崖の上!!
「―――――最知!」
また…幻聴…
「幻聴は…もうたくさんだ!!本物に会いたい―――…会いたい…陣ヶ岡さん!!
陣ヶ岡さん……の……バカ…ヤロウ…」
「――――バカヤロウとは、物凄い言われようだな…」
項垂れていた俺の後ろから……
聞きたい…声がする――――…
幻聴……じゃない?
後ろを振り向くと――――…
息を切らした―――…
陣ヶ岡さんが…俺を見ていた…
「俺……すげぇな…」
「本当に…本当に……陣ヶ岡さん?」
打ち合わせの時…あんなに走ったのに…
息も乱れない…
汗もかかなかった…陣ヶ岡さんの額や…首筋に汗の粒が見えた…
「―――――…陣ヶ岡さん…」
俺は、陣ヶ岡さんの顔を見て……また…
項垂れる…
「会いたかった……でも――――――…
会いたくなかった……」
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