
アイツまで徒歩5分
第7章 目覚めた所は崖の上!!
どこにも―――――…帰れない…
タクシーが…俺を降ろして…
走り去っていく―――――…
「ぅっう゛っぅ…」
タクシーの明かりが小さく見えなくなのを見届けると…
この世界に…取り残された気分になる…
グッポッ―――――――…
と…突然…後ろ穴から―――――……
液体が逆流し始めた―――…
「う゛!――――――…」
俺は、その場で座り込み……
動けなくなる―――――…
再び甦る…
一関の――――――…感覚…
鳥肌が立ち――――――…
不安が俺を襲い始める!
「――――――…陣ヶ岡さん…」
俺は……今一番…この姿を見られたくない人物の名を口にする…
見られたくない…
会いたくない…
なのに……助けて欲しい…
……
嫌われたく……ない…
この震える体を……
抱き締めて……欲しい…
ここが…どこかもわからない…のに…
陣ヶ岡さんが……
助けに来るわけないのに…
震える体は――――――…
陣ヶ岡さんを…
呼んでいる―――――――…
「陣ヶ岡さん……陣ヶ岡…さん」
「―――――――…最知……」
幻聴…が――――――…
「陣ヶ岡…さん……」
