アイツまで徒歩5分
第2章 勘違いは後々響く
あ〜〜〜〜〜〜〜…ダメだ〜
足が…フラフラで…歩けない…
「おい!最知大丈夫か?」
「へんがえか…しゃん…」
「“へんがえか”って誰だよ!ったく…どんだけ酒弱いんだよ!!掴まれ…」
陣ヶ岡さんの肩にもたれかかりながら…ヨタヨタ歩く…
俺的には気持ちよくて…フワフワで…歩いてるつもりなんだけどなぁ…
「ぶんにゃおか…しゃん…タバコ臭い…」
陣ヶ岡さんは…このご時世にタバコをバカみたいに吸う…
だからか…俺は、陣ヶ岡さんのタバコの銘柄だけは知っている…
1ヶ月も近くにいたら…
香りで…陣ヶ岡さんを当てられる…
「ぶんにゃおか…しゃ…ん…」
「なんだよ……くそ酔っぱらい…」
「フワフワします……
気持ちいいです―――…
資料室でのキスみたいに…気持ちいいです…」
陣ヶ岡さんのスーツからタバコの香りと……
汗の香りが…俺の鼻孔をくすぐる…
あぁ…久しぶりにあんな気持ちいいキスをした…
……彼女と…エッチするときのキスみたいだった…
「――――…セックスする前の…お互いを高めるためのキス…みたいだったなぁ〜」
「おい……黙って歩け…」
フワフワでして…腰がプルプルして……
彼女の…声で……更に興奮する…