アイツまで徒歩5分
第2章 勘違いは後々響く
―――――――……
「もう…しないでください」
…最知は確かにそう言った…
俺も…猫耳つけてキスとか?言い過ぎたし…脅しのキスは…何度かした…
が――――…
「んっ―――――…///…」
今…まさに…ネクタイを引っ張られ…唇を奪われているのは…
俺じゃないか?
「じゅんがおか…しゃん…
やっぱり…キス…気持ちいい…ね」
「///バッカ!やめろ!最知!!」
酒が弱いのは…解ったが…
……資料室でのキスをここまで…引きずってるとは思わなかった…
はぁ……ママ…
“止めときなさい”って、忠告が遅んだよ……
可愛いなぁ〜って……
思っちゃってるし…
俺は、知っている…
“ノーマルは大変だ”って…
痛いほど解ってるのに…な…
だから……
“可愛い”なんて気持ちは…
多分…勘違いだ…
キスが気持ちいいのは当たり前…
後輩が可愛いのは…当たり前…
「―――…最知…///…」
お前は今…欲求不満なだけだ…
彼女作るか…風俗にでもいって…
下半身がスッキリしたら…
俺とのキスなんて…気持ち悪いただの接触だと気づくはずだ……
なのに……重なる唇が…
愛おしいと感じるのは……
俺も…酔ってるんだ―――…