アイツまで徒歩5分
第13章 色っぽいのは誰のせい?
「///んっ、ママさん!こにょカクテルも美味しい!!」
あ――――…にゃんにゃん…最知になりつつある…
子犬風で喋りが猫って…
「―――…陣ヶ岡さん、ちゃんと最知を家まで送ってくださいよ?!」
カウンターでバケモンと楽しく話している最知を気にかける一関が、俺に話しかける…
「不満そうな顔だな?出木杉のわりに…」
「俺は、出木杉君じゃありませんよ…
暴走――――…してますし…」
「うわ!マジで出木杉君発言!」
中森が、一関を一歩引いた感じで見る―――――…
「こいつ…基本的スタイルが出木杉君なんだよ――――…
“俺が、結羽を連れて帰ります!”とか言うのかと思った!」
すると、一関は大きくため息をつき―――――――…
俺を見る…
「結羽が―――――…陣ヶ岡さんの事ばっかり話すから……
ちょっとね…距離を置きたくなりますよ!
俺を見てほしいのに…あの可愛い唇から出てくるのは…あんたの名前ばっかり…」
一関は、自分の酒を飲み干すと…空のグラスに残った氷を指でつついた…