アイツまで徒歩5分
第14章 【最終章】思いでは美化され腐りきる
ヘルメットを被り、図面をチェックしながら…橋場先輩の書き込みと照らし合わせる…
訂正箇所の確認――――…
壁の一部を繰り抜く―――…
なんじゃ…この訂正――――…
「スミマセン…ここの穴…橋場は、何をいれると…?」
作業を見ている監督さんに…聞いてみた…
「あ〜…何でも…鳩時計が入るとか言ってたな―――…
海外の……面白いのが入るらしいが…寸法しかこっちには聞かされてなくてな…」
「はぁ…そうですか」
監督さんも…詳しくはわからないらしい…
「―――新人、ここのクライアントは…土壇場の訂正が多くて困る――――…橋場さんが、上手いから成り立ってるが…
他の会社じゃ…奇妙なモデルルームにしかならないぞ?」
お〜…橋場さん…監督さんから信頼があるんだ〜…
スゴいな…