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アイツまで徒歩5分

第1章 新たな門出に落とし穴!



「き…緊張する…」



厳かに始まった我が社の入社式




役員挨拶や各課の部長挨拶…


最後は社長挨拶







俺が今日から勤める会社は、大手不動産会社!



土地、住宅から貸家、アパート、マンション、貸し店舗からレンタルルームまで幅広く扱う不動産会社だ



倍率の高い不動産会社を受けるには…涙ぐまし努力が必要だったが…



面接まで行ければ!!俺の熱い思いをぶつけるだけだったから苦労は無かった!!




ま…その熱い思いは後々解るとして…




今は、入社式に集中しなければ!!




今、新入社員が一人一人呼ばれ社員証と部所名がはいった自分の名刺が渡される…



新入社員は、ここで初めて名刺の部所名で自分が何処に配属になるか知らされる


伝統ある、会社からの粋なサプライズらしいが…




新入社員は、どこに配属になるか知る…最初の難関だ…





「最知 結羽(サイチ ユウ)」





「はい!!」




俺は、元気よく返事をして祭壇にいる社長から社員証と名刺を受け取った――――…




一応…席に着いても名刺の中身は確認できない……



この中に……社会人の俺の証があるのかと思うとワクワクする!!



それに…部所が……気になる…




隣の席に座っている奴も…
俺と同じ気持ちだろうなぁ〜…





「それでは、今年度の新入社員全員に社員証と名刺を渡しました!

皆さん、素直ですね…早く名刺を見たいと顔にでていますよ?


では、開けてください!

その名刺を活用し、我が社の社員として恥じぬ働きを期待しています!!」




祭壇にいる社長の声に…



会場がざわつき、名刺箱を開ける音が重なりだした……






初めの――――…一歩…




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