アイツまで徒歩5分
第4章 雉も鳴かねば射たれまい!
「最知君、記憶…ないんだよね…
残念――――――…」
いえ…有ります!とは、言えず…
冷や汗を背中に感じながら…俺は、困ったような顔をしてみせる
「め…面目ない…」
いえ……全部覚えています…
でも////言えない!言いたくない!!
中森さん!怖いんだもん!!
「まっ……知らなくていい世界ってあるから…
って――――…もう遅いか?」
ドキンとした…
中森さんは爽やかな笑顔の中に…鋭い何かがありそうで…
「は…はぁ……俺、もういきます…」
「早期出社お疲れ様!またね」
中森さんは、コーヒーの空き缶をゴミ箱に捨てると…俺の前から去っていった…
し…心臓が……痛い―――…
あの人……何なんだ!!