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想いが変わるとき

第1章 想いが変わるとき

 世の中には幸せになる人間と幸せにならない人間がいる。


 私は後者だと思っていた。あの人に出会うまで。


 私は勉強が得意で成績は常にトップクラス。だけどスポーツはまるきりだめ。


 そして、学校の校則は事細かに守っている。先生には一目置かれている。


 しかし、そんな私を当然よく思わない人も多数いるわけで、入学早々にイジメが始まった。


 靴隠しにはじまり、黒板の悪口。酷い時は、靴や机の中に画鋲が入っていたことも。


 先生に言うとチクりと言われさらにエスカレートした。



 それを途中まで耐えられたのは年上の恋人がいたから。いつも話を聞いてくれていた。


 だけど日がたつにつれ受け答えは、いつも同じ。いい加減になっていった。


 いつしかお互いの口数は減り、すれ違いの日々が始まった。

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