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Brilliant Brand blood

第1章 不運なりし侵入者〜満月に照らされたピアノ

生唾を飲んで合図する。
手に持った武器に力を込め、身を翻し、聖堂へと音もなく走り出した。
彼らの部隊は6名。
同じ衣装の服に身を包み、ようやく、ようやくこの日、この時間を迎えられたことに高揚する。

今までにどれだけの時間、人手、資金、物品を溝に棄てたのだろうか。
彼らには歯がゆかった。
仲間を、家族を、すべての未来さえ犠牲にした。
悔やみ、涙し、その度に皆で立ち上がり続けた自分の人生。

悪くはない、と言えない。
出来るなら、家族と恋人と友人と仲間と。
しあわせになりたかった。

叶わぬ願いに涙し、悔しさを胸に、日々を生きていた。

それも今日、この刻に、終わる。


高揚した彼ら部隊が聖堂に辿り着くのを、
満月が見下ろしている。

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