Brilliant Brand blood
第1章 不運なりし侵入者〜満月に照らされたピアノ
一瞬にして、光景が変わる。
満月の光に照らされたグランドピアノの様相だけが変わらない。
6名は、突如として入れ代わった教会内部に戦慄の震えを隠せなかった。
廃屋も同然の光景は、一転、聖堂並の一室に変わり、見事なほどの調度品に囲まれた壁が連なる。
しかしグランドピアノ同様、異様な光景は変わらない。
壁や床、天井もろともに青白い光を放つ氷りに包まれていた。
6名は逃げれぬことを悟り、かつての仲間達の死の真相を悟る。
逃げ場なく、場所さえ解らぬ地にて死んでいったのだと。
形見に帰った武器一つ。
亡骸さえ無い帰還。
自分もこれからソウナルのだと。
不思議なほど冷静に語る頭がいる。
しかし、だからといって、むざむざ殺されない、という自信が膨れ上がる。
誰一人、何も語らず動くこともなくただ一点を凝視する。
変わることのなかった満月が照らすグランドピアノのロープの上に、寄り添う様な、机に突っ伏す体勢で眠りにつく小柄な人物がいた。
満月の光に照らされたグランドピアノの様相だけが変わらない。
6名は、突如として入れ代わった教会内部に戦慄の震えを隠せなかった。
廃屋も同然の光景は、一転、聖堂並の一室に変わり、見事なほどの調度品に囲まれた壁が連なる。
しかしグランドピアノ同様、異様な光景は変わらない。
壁や床、天井もろともに青白い光を放つ氷りに包まれていた。
6名は逃げれぬことを悟り、かつての仲間達の死の真相を悟る。
逃げ場なく、場所さえ解らぬ地にて死んでいったのだと。
形見に帰った武器一つ。
亡骸さえ無い帰還。
自分もこれからソウナルのだと。
不思議なほど冷静に語る頭がいる。
しかし、だからといって、むざむざ殺されない、という自信が膨れ上がる。
誰一人、何も語らず動くこともなくただ一点を凝視する。
変わることのなかった満月が照らすグランドピアノのロープの上に、寄り添う様な、机に突っ伏す体勢で眠りにつく小柄な人物がいた。