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お嬢様と二人の執事

第2章 執事と沙都子

ぐったりと沙都子様がベッドに横たわる。

沙都子様と交わってしまった。

後悔はしていない。

でも…俺は使用人で、沙都子様は主人だ。

こんな関係、許されるはずもない。

沙都子様には、将来ふさわしい方と結婚し、幸せになっていただかねばならない…。

なのに使用人とこんな関係に堕ちてしまったらいけない。

沙都子様がゆっくりと顔を上げる。

熱の篭った眼で俺を見上げる。

いけません…いけないのです…沙都子様…。

でも…手放すにはあまりにも…。

愛おしい…。

そっと手を伸ばし、沙都子様を抱き寄せる。

温もりが心をざわつかせる。

まだ欲しいと欲望が暴れだす。

だめだ…。これ以上は…。

「沙都子様…」

「はい…」

「私とのセックスはいかがでしたか…?」

「とても…気持ちが良かったです…」

脱力して素直に答える。

ああ…どこまでも私に委ねてくださっているのだ。

「では…これからもご教授いたしましょう」

「え?」

「…沙都子様、私は貴女の教育係でございます」

そっと腕を離すと、顔を正面から見据えた。

沙都子様の額に張り付く髪を、かき分ける。

「良家の子女は、未来の旦那様の為に、性技も身につけねばなりません」

「え…?」



「お嬢様…今宵は、貴女の性技のためのレクチャーでございます。…そのことをお忘れなきよう」



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