レモンスカッシュ
第4章 M/A
A side
翔ちゃんと、にのりん先輩が見舞いに来てくれた。
あのにのりん先輩が、俺の事を助けてくれたらしい。
…ふふ。
せっかく先生と2人っきりだったのにな…、なんて思ったけど、来てくれたのは純粋に嬉しかった。
初めてだった。
病室に誰かが来てくれたのなんて。
ちょっぴり涙が出そうになった。
「じゃあ、そろそろ帰るか。」
「あ、わざわざありがとうございました。翔ちゃんも、にのりん先輩も。」
「ゆっくり休めよ。明日には退院出来るんだろ?」
「はい。」
翔ちゃんと話をしてる時に、にのりん先輩と先生が何か喋ってた。
気になって声をかけようとしたら、
「でも明日に退院出来てよかったなぁ。祝えるじゃん。」
「…祝える?」
「あ、知らないのか。明日、松本先生の誕生日らしいぞ。かずー…、二宮が言ってた。」
もうこの際、「かず」呼びなんて気にならない。
恥ずかしそうに顔を赤くして、しまったって顔してる翔ちゃんには悪いんだけど…。
誕生日?…先生の?
「うそ。そんなの聞いてない…。」
「言えないだろ、病人相手に。」
「どうしよ、翔ちゃん。俺、何にも用意してないよー…。」
「学生からプレゼントもらおうなんて思ってないと思うぞ?まして、お前は大変だから。」
そうは言っても、だって、ほら…恋人、だから。
ただのいち生徒と先生じゃない。
俺たちは恋人同士なんだもん…。
よほど淋しそうな顔をしてたのか、
「そんな顔するほどなら、あんまり無理すんな。いつでも相談乗るから…。」
ぎゅっと俺を抱きしめてくれた。
…ここも、温かい。
先生とは違った感情だけど、でも翔ちゃんも好きだ。
この人も違うんだって分かったから…。
ありがとうって意味を込めて、抱きしめ返そうとしたら、
「おい、雅紀!何してんだよ!」
「あ、今雅紀ってー…
って翔!何やってんの!」
先生とにのりん先輩に全力で引き離されて。
またわーわー騒ぎ出して、看護師さんに怒られたのは言うまでもない。
翔ちゃんと、にのりん先輩が見舞いに来てくれた。
あのにのりん先輩が、俺の事を助けてくれたらしい。
…ふふ。
せっかく先生と2人っきりだったのにな…、なんて思ったけど、来てくれたのは純粋に嬉しかった。
初めてだった。
病室に誰かが来てくれたのなんて。
ちょっぴり涙が出そうになった。
「じゃあ、そろそろ帰るか。」
「あ、わざわざありがとうございました。翔ちゃんも、にのりん先輩も。」
「ゆっくり休めよ。明日には退院出来るんだろ?」
「はい。」
翔ちゃんと話をしてる時に、にのりん先輩と先生が何か喋ってた。
気になって声をかけようとしたら、
「でも明日に退院出来てよかったなぁ。祝えるじゃん。」
「…祝える?」
「あ、知らないのか。明日、松本先生の誕生日らしいぞ。かずー…、二宮が言ってた。」
もうこの際、「かず」呼びなんて気にならない。
恥ずかしそうに顔を赤くして、しまったって顔してる翔ちゃんには悪いんだけど…。
誕生日?…先生の?
「うそ。そんなの聞いてない…。」
「言えないだろ、病人相手に。」
「どうしよ、翔ちゃん。俺、何にも用意してないよー…。」
「学生からプレゼントもらおうなんて思ってないと思うぞ?まして、お前は大変だから。」
そうは言っても、だって、ほら…恋人、だから。
ただのいち生徒と先生じゃない。
俺たちは恋人同士なんだもん…。
よほど淋しそうな顔をしてたのか、
「そんな顔するほどなら、あんまり無理すんな。いつでも相談乗るから…。」
ぎゅっと俺を抱きしめてくれた。
…ここも、温かい。
先生とは違った感情だけど、でも翔ちゃんも好きだ。
この人も違うんだって分かったから…。
ありがとうって意味を込めて、抱きしめ返そうとしたら、
「おい、雅紀!何してんだよ!」
「あ、今雅紀ってー…
って翔!何やってんの!」
先生とにのりん先輩に全力で引き離されて。
またわーわー騒ぎ出して、看護師さんに怒られたのは言うまでもない。