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レモンスカッシュ

第4章 M/A



ばぁちゃんが、ほとんど全部やってくれた。

学校をやめる手続き。

新しい学校に入る手続き。


高校を、東京に出るっていうのを、親たちに話してくれたのもばぁちゃんだった。


でも、また。

また、怒られた。

また、



痕跡が増えた…



愛されていないと思った。



その言葉に温度はなかった。



その拳に温もりはなかった。



その足には冷たさだけがあった。






ねぇ、どうして。





ねぇ、どうして、






俺を産んだの?






ねぇ。


どうして俺は、




産まれてきたの…









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