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恋空予報

第15章 すれ違い

相葉side




ニノちゃんから送られてきた
数通のメール。


なんて返せばいいかわからなくて
既読無視してたらピロリンっ。

そう鳴っただけで、
もう鳴らなかった。



『ごめんなさい。』



その言葉はニノちゃんの心
そのものを表しているようで。


今、こんなことを思ってるの?

…謝るのは俺の方なのに。



どうしてニノちゃんが
謝るの?


俺が携帯を握り締めたまま
液晶画面を見ていたら
画面が暗くなり始めて。



「っ……」



どうしたらいいんだろう。

探すっていっても、
ニノちゃんがどこにいるか
全くわからないんだ。


こんなの、失格。

恋人以前に、
友人失格だよ…。


俺、ニノちゃんのこと
なんにも知らないじゃん。


それなのに、友人面して、
恋人面して。


ニノちゃんは俺のことを
なんでもわかってくれるのに。

どうして俺はこんなに
恋愛が下手なんだろう。


今まで付き合った人にも
言われたんだ。



『相葉くんは恋愛に向いてない』



……向いてないってなに?
どうしたらいいの?



「あっおい!雅紀!!」



俺は翔ちゃんの言葉を無視して
会社から飛び出した。


ニノちゃんが行くとこなんて、
会社か俺らん家かニノちゃん家でしょ。


それくらいは……
恋愛が下手な俺でも、ばかな俺でも
わかるんだよ。

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