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恋空予報

第4章 決心

相葉side



「雅紀、本当にいいの?」

「うん…いい…諦める
それよりさ、ここの問題教えて?」



先輩のこと、考えたくない。


辛いんだよ。


先輩なんて思い出さなくていい。



「……ここは、ちゃんと
ここの図形使って?
じゃないと、一生解けないよ?」

「あ、そっか……」




翔ちゃんに教えてもらいながら
問題を解く。


「ねえ、まじでいいの?」

「うん…」


なんで、その話に戻るのかな…

いいって言ってるのにさ。


「ほんと?」

「うん…」



ほんとだってば。


翔ちゃんには関係ないでしょ?


なんでそんなに問い詰めるの?


「自分の気持ちに嘘ついてない?」

「……いいって言ってるでしょ!?
なんで何回も聞くの!?
諦めきれるわけないじゃん!
ずっと一緒にいてそんなこともわかんないの!?」





……ごめん。
翔ちゃんは悪くないのに。



「ふえっ……先輩が好きなんだよぉ…」

「うん。分かるよ。よしよし……」


その日は翔ちゃんの家に泊まった。

一人で寝るのは嫌だったから。


「翔ちゃん、ごめんね。
ありがとう……」

「ううん。大丈夫だよ。
また一から頑張ろう?」



……やっぱり、翔ちゃんが親友でよかった。

俺の頼れる、涙を見せても、甘えてもいい人。

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