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黒猫ニーノと相葉さん。

第14章 そして、ひとつに還る。

「好きだよ、潤。
ありがとう。嬉しかった…

潤にも気持ちよくなって欲しいんだよ」


前を擦っていた翔くんの手が
俺の服を脱がせて
自分も脱いでいく。

裸で抱き合うと翔くんの肌はしっとりと濡れていたけど
温かくて心地良かった。



「潤…」



低くて甘い、
俺の大好きな翔くんの声。



「翔くん…」


「潤」


「翔…」



名前を呼び合うと
なぜだろう、涙が溢れてきた。



「翔く、…ぁっ…」


翔くんが俺自身を握り込んで
ゆるゆると動かし始めるから
俺も手を上下した。



「……っ!」



チクリ、と痛んだ胸のそこには
紅の痕。




「はぁっ…ぁ、しょ…くん、」

「じゅんっ…気持ちいいか…?」



スピードが増すごとに
込み上げてくる、射精感。



「ぅん…ぁ、も、んんっ」



キスで塞がれて
声にならない。



「もう…っ、イキそ…」

「イッて…?」


「潤もだよ…」


「俺も、もぅっ、ぁ、ああっ…く!」


「イクよ…!」



放たれた熱は互いの手を濡らした。



「はぁ…はぁ…」

「ごめんな、手で…」



「うわっ!垂れるっ!」


慌ててティッシュで拭くと
ムードがねぇな、って笑った。



「ゆっくり行けばいいよ。
俺らは俺らでさ」

「うん、そうだね。」



「俺からしたら
潤とこうしてられること自体が奇跡なんだからさ…」


俺にとってもそうだよ
こんなの
奇跡のペナルティーだ。

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