黒猫ニーノと相葉さん。
第17章 夢幻泡影。
「姿を見られたのか? 人間に、」
シゲが頷く。
「忘却魔法は…?」
「かけた…」
「それなら、相手の男はシゲのこと忘れてるじゃないか」
「忘れてなかった…
二度会ったんだ。
初めて彼に会った日
僕は彼に忘却魔法をかけた。
その後また会っちゃって…
『何処かでお会いしてますよね?』
って言われたんだ。
魔法が効いてるはずなのに
僕のこと忘れてなかった…
それで、僕…
二度目はかけられなかった。
僕のこと、思い出して欲しくて…」
「お前、それ大罪だぞ…」
「わかってる。」
「もしかして、シゲ…」
「オーノ君、僕…
人間界に堕ちるよ…。」
「嘘だろ…」
オイラたち月神は
人間に姿を見られたら必ず忘却魔法をかけなければならない。
それをしなかった罪は、重い。
すべての記憶を奪還され
人間界に落とされる。
「行ってこい。
今からそいつに会って
忘却魔法、かけてこい!」
シゲが首を横に振る
「なんでっ…!」
「嫌だ…」
「シゲ!!」
「嫌だ!嫌だよ…」
「どの道お前はそいつのこと忘れちまうんだぞ!」
「それでも!
彼には…僕のこと、忘れないでいて欲しいんだよ…」
シゲ。
お前、バカだ。
ホント、バカだよ…
泣き止むことのないシゲの震える身体を
いつまでも
いつまでも
抱きしめていた。
シゲが頷く。
「忘却魔法は…?」
「かけた…」
「それなら、相手の男はシゲのこと忘れてるじゃないか」
「忘れてなかった…
二度会ったんだ。
初めて彼に会った日
僕は彼に忘却魔法をかけた。
その後また会っちゃって…
『何処かでお会いしてますよね?』
って言われたんだ。
魔法が効いてるはずなのに
僕のこと忘れてなかった…
それで、僕…
二度目はかけられなかった。
僕のこと、思い出して欲しくて…」
「お前、それ大罪だぞ…」
「わかってる。」
「もしかして、シゲ…」
「オーノ君、僕…
人間界に堕ちるよ…。」
「嘘だろ…」
オイラたち月神は
人間に姿を見られたら必ず忘却魔法をかけなければならない。
それをしなかった罪は、重い。
すべての記憶を奪還され
人間界に落とされる。
「行ってこい。
今からそいつに会って
忘却魔法、かけてこい!」
シゲが首を横に振る
「なんでっ…!」
「嫌だ…」
「シゲ!!」
「嫌だ!嫌だよ…」
「どの道お前はそいつのこと忘れちまうんだぞ!」
「それでも!
彼には…僕のこと、忘れないでいて欲しいんだよ…」
シゲ。
お前、バカだ。
ホント、バカだよ…
泣き止むことのないシゲの震える身体を
いつまでも
いつまでも
抱きしめていた。