黒猫ニーノと相葉さん。
第18章 猫の恩返し。
「はぁっ…」
深く息を吐いて
パッと顔を上げた翔ちゃんは
赤い目をしていて。
「少し落ち着いたわ…
ありがとな、雅紀。
なんかカッコ悪いとこ見せちゃったな」
「カッコ悪くなんかないよ。」
泣き笑いの翔ちゃんの顔を見たら
鼻の奥がツンとしたけど
これ以上心配かけないようにと
ヘタクソな笑顔を返した。
「なんかさ
鶴の恩返しみたいだったよな…」
「鶴の恩返し?」
「俺も雅紀も
猫のジェイとニーノを家族同然に可愛がってただろ?
だから
その恩返しに、人間の姿になって現れてくれたのかなってさ、」
「そっか…
だから、 最後は月に還ったんだね。」
「ははっ。
お前、お伽話がごっちゃじゃねーか(笑)
月に還るのはかぐや姫だっつーの!」
「あぁ、そうか!
じゃあ、鶴は最後、空を飛んでどこに行っちゃったの?」
「さぁ…
少なくとも月じゃないと思うけど?」
「龍宮城かも!」
「また話が増えちゃってんじゃん!
しかもそれ、海の中だわ(笑)
まったく、ホント雅紀はおもしれーなぁ。」
鶴の恩返しは空を飛んでいってしまったけど
猫の恩返しは月に還ったんだと思うよ。
俺は立ち上がってカーテンを大きく開けた。
黄金色に輝くまぁるいお月様が
4人を照らし出していた。
深く息を吐いて
パッと顔を上げた翔ちゃんは
赤い目をしていて。
「少し落ち着いたわ…
ありがとな、雅紀。
なんかカッコ悪いとこ見せちゃったな」
「カッコ悪くなんかないよ。」
泣き笑いの翔ちゃんの顔を見たら
鼻の奥がツンとしたけど
これ以上心配かけないようにと
ヘタクソな笑顔を返した。
「なんかさ
鶴の恩返しみたいだったよな…」
「鶴の恩返し?」
「俺も雅紀も
猫のジェイとニーノを家族同然に可愛がってただろ?
だから
その恩返しに、人間の姿になって現れてくれたのかなってさ、」
「そっか…
だから、 最後は月に還ったんだね。」
「ははっ。
お前、お伽話がごっちゃじゃねーか(笑)
月に還るのはかぐや姫だっつーの!」
「あぁ、そうか!
じゃあ、鶴は最後、空を飛んでどこに行っちゃったの?」
「さぁ…
少なくとも月じゃないと思うけど?」
「龍宮城かも!」
「また話が増えちゃってんじゃん!
しかもそれ、海の中だわ(笑)
まったく、ホント雅紀はおもしれーなぁ。」
鶴の恩返しは空を飛んでいってしまったけど
猫の恩返しは月に還ったんだと思うよ。
俺は立ち上がってカーテンを大きく開けた。
黄金色に輝くまぁるいお月様が
4人を照らし出していた。