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嫌われ狸の一生

第7章 ギャンブル

父親は何も言わなかった。よかった。
お姉さまと一晩過ごして落ち着いたとはいえ、ガチで争ったらただではすまなかっただろう。

両親は両親でボクがグレて悪い友達のところに泊まって暴走族みたいなことをしないか心配していたらしい。
まさか恋人と愛し合っていたなんて夢にも思わないだろうな。

心配させないようにオールナイトでゲームやると言ったのに、ゲームをファミコンやスーパーファミコンじゃなくて、暴走族の暴走ゲームだと思っちゃったかな・・

でも、結果的にはよかったみたいで、ボクがグレてしまうことを恐れたのか父親のギャンブル狂いは少し治まって、万円単位を使ってしまうようなバカなことは二度となかった。

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