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嫌われ狸の一生

第28章 希望なき戦いDV裁判

2回目の裁判はレーザーで石を微塵まで砕いた翌々日。

一応全身麻酔をかけるのだが、レーザー治療も地獄のように痛い。前回の時も常人なら寝てしまう強力麻酔でも寝なかったし、ボクには麻酔は効かないのかも知れない。

翌日もかなりだるくて痛かった。病院はすごく体調悪そうだから入院延長を進めたが、裁判があるので大丈夫と言い張って強引に退院。

当日もスゴくだるくて痛かった。裁判は午後からだったので昼飯の時にビールを少々飲んで、痛さとだるさを誤魔化して裁判に行った。
行動ムチャクチャだよね(笑)

まず、うつ病の具合や病院に行ってるか聞かれたので、保健証も届いて病院に行けていますと言い、妻に伝えてくれたことへのお礼も言った。

こんな始まりかたをする裁判も珍しい。

裁判は、前回のことのおさらいみたいなことを聞かれて、今後どうしたいかを聞かれるという簡単なものだった。

子供と離れることはできないから、やり直せるものならやり直したいと答えた。

しばらく待たされる。
多分、別室で裁判をしている妻サイドに意思確認等に行ったのだろう。

しばらく待つと、後日正式に判決文を郵送するが、おおむねは、来年3月末まで妻や子供に近づかないこと、これまでどおりの生活費を妻の口座に振り込むことだと告げられた。

後日、そのとおりの判決文が届いた。
なんともおかしな判決だ。

ボクの想像だが、涙の訴えもあってボクの主張が認められたのではないか。
でも、それを認めると妻が嘘偽りので裁判まで起こしたことになり、へたをすると罪に問われる。

だから多少は暴力があったことにして、妻は妄想癖もあるので事実を大袈裟に思い込んでしまったことにした。

ボクも深く反省していて、二度と暴力をふるわないことを誓い、更生も期待できる。

来年3月までの接見禁止は反省期間。
こういうことにすれば丸く納まる。

こうして地獄の裁判は終わった。

ここには要約を書いたが、暴力をふるっていないことを証明するのは暴力を証明するより難しい。

最近は妻から夫へのDVも当然となったが、当時はDVは一方的に夫が悪者になる風潮があった。

裁判官もDV男は絶対に許さないという姿勢であの手この手でボクを悪くしようとしていたから。

暴言があったことを知るや言葉の暴力にしようとされた一幕もあったから。

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