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嫌われ狸の一生

第28章 希望なき戦いDV裁判

妻に暴言を吐き続けたのは本当ですか?

それは事実だが、妻が母親の悪口をはじめとしてありえないような悪口雑言を怒鳴り続けたからです

妻はどんなことを言ってあなたを怒鳴ったのですか?

母親が来たり電話をかけて妻に嫌なことをした、ボクが妻を犯そうとした、洗濯の仕方が悪いと怒鳴った、部屋が汚れていると怒鳴った等々

それは事実ですか?

ひとつも事実がない。架空の出来事だ。 ただ、食べかすを片付けてくれないと虫が出るから片付けてと言ったら、激怒して夜中でも部屋中の掃除を始めたりすることはありました

妻の主張とはあまりに違いますが、訴状の内容に事実はありますか?

ありません

では、妻は妄想癖の持ち主ですか?

ここで、ありもしないことを事実のように思い込む妻のような症状が妄想癖だと知った。ボクは頷いた

妻に病気があると知りながら病院にも連れていかなかったのはなぜですか?

何度も病院に行こうとしました。その度に自分の病気を認めず、そんなおかしな人間がいるわけないと暴れて手がつけられませんでした。

毎日、毎日、ありもしないことで悪口雑言を言われ続ける気持ちがあなたに分かりますか?
ボクの目から涙が流れる。

あなたは子供にも暴力をふるいましたか?

ふるうわけがない。子供は元気ですか?

それは教えられないと言われ、子供を思ってボクは号泣した。これで子供がいない夏休みは2回目。泣きながら子供との時間を奪われたあの夏のこともぶちまけた。

子供が可愛いのですね。

当たり前だとボクは号泣。落ち着くまでしばし中断。

落ち着いたボクはうつ病であることを告白し、病院に行きたくても妻が保健証を持ってしまっているので、保健証を渡してくれるように妻に伝えてほしいと頼んだ。

病院に行くのに保健証がいるのかと怪訝な顔をしていたが、裁判とは関係ないことだが伝えましょうと言われた。

病院に行くのに保健証が必要なのは当然だ。裁判官ってのは常識がないとも思ったが、彼らもレセプトを恐れて自費で病院に行くのか・・

彼らからすればレセプトも気にせずに堂々と保健証を使うのが信じられないのだろう。
だってカネないもん。

妻が出ていく前日のことを聞かれたが、子供が玩具を喜んでいたのに妻が取り上げて壊した様子を思い出してボクがまた泣いたので、話は中切り上げに。

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