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嫌われ狸の一生

第29章 死亡願望

どうして自分は生きているんだろう、いつかは死ぬんたから苦しいことや辛いこと、楽しいことも全部なかったことになる。

だったら死ねば全部終わるよ。終わりが早いか遅いかだけだ。

でも死ぬのが怖くて怖くてたまらない。
死にたくない。いつまでも生きていたい。

そんな矛盾する相反する思いが幼い頃からボクの中にはあった。

なら、不老不死の力があったら、永遠の命があったら欲しい?いや、永遠も怖い。終わりが訪れることもなく、果てもないのは怖い・・

よく熟睡する時に全く意識もなく朝になることってあるよね?死ぬってそんなカンジなのかな?ただ目覚めはやってこないけど・・そう考えると少し怖くなくなる。

昔は1999年になると全てが滅亡するって信じてたんだよね。滅亡したらどうなるかし考えると怖かったが・・
滅びの神はやってこなかったけど。

こんなに命や死に執着しているからボクはエロいのかな。命を繋ぎたいと思っているから。

ちなみに子供が生まれたのは1999年だ。

その子供に会えず、DV裁判を起こされ、仕事もうまくいかなかったあの頃、ボクはうつ病だった。

吐き気がして体中が震えてくる。
薬を飲み、本当はダメなのに酒を飲み、なんとか気を鎮めた。

辛さのあまり死にたい願望がこみあげてきた。
でも飛び降りたり、首をつる勇気はない・・

この時にボクが死なずに済んだのは、やはり犬の存在が大きい。

ボクを頼りにして、時には甘えて、時にはなぐさめてくれる。
いつもぴったり寄り添ってくれるこの犬を巻き込んだり、手離したりするのは絶対にイヤだ。

この犬は二度もうつ病に苦しむボクを助けてくれた。

飛び降りたり、首をつるのができなければ薬で死のうと思ったこともある。

この時に見たネットのサイトが自殺を思いとどまらせてくれる良心的なものだったのにも救われた。

まずは薬を入手するのがいかに困難なことかが記されていた。ドラマみたいに簡単にはいかない。

ボクの場合は精神障害で治療中だから睡眠障害を訴えて睡眠導入薬をもらうこともできる。

睡眠導入薬でも多量に飲めば致死量に達することもある。

青酸にしろ睡眠薬にしろ、ドラマみたいにあっさりとは死ねずにかなりの時間苦しむようだ。

それでも死ねずに、身体的な障害を伴って生き延びたり、最悪植物人間になってしまうこともあるとのこと。

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