カラダも、ココロも。
第5章 家がないっ!!
「…つまり、一臣くんにとっては不本意な就職って訳ね」
さっきまでの呼び方と異なり、”一臣くん”と呼ばれてどきりとする。
そういったのは、長谷川さん。
表情は怒ってはない。
心苦しいけれど、実際その通りだ。
「はい。」と頷いた。
「ぷっ…」
「それはっ…正直に言っちゃ駄目だろぉ(笑)」
「…ぷぷっ」
3人が耐えきれないといった風に笑う。
様子を見るに、しくじったわけではなさそうだ。
「ハハ…あー、おっかしいわ。」
涙の溜まった目を擦る。
「まぁ頼りない所もあるけど、しっかりしてそうね。」
「ほら、俺のいった通りだろ?」
アイコンタクトして話す2人。
こっちはなんのことかさっぱりだ。