テキストサイズ

FIVE COLOR STORM

第1章 チャンパー*Champi*

Sho side

まだここにいたい,という俺のワガママを聞いてくれて
最後にみんなで同じものを呑んだ

シェリーはかずの言ったとおり
今日呑んだ中で1番アルコールが強くて

グラスが空になる頃には
躰が火照って足元はふわふわしていた


和「坊っちゃま…大丈夫ですか?」

家に帰ってきて部屋までの廊下

初めてのアルコールが回る躰で
真っ直ぐ歩けない俺にかずが手を差し出してくれる

翔「ふふ…ありがとお」

そのかずの手をとって
かずとは逆の隣を歩く雅紀の手も握ると

一瞬雅紀の手がピクっと動いて

でも

雅「足元気をつけてくださいね?」

すぐに微笑いかけてくれて手を握り返してくれた


部屋にたどり着いて

ポスンと綺麗に整えられたベッドに座ると
もう動きたくなくなる

和「坊っちゃま…お洋服が皺になりますから着替えてください?」

動く気のない俺にかずがパジャマを差し出してくる

それを受け取ってベッドの上に放って

翔「雅紀,ここ座って?…かずはこっち」

俺のベッドだからか戸惑う2人の手を引っ張って
無理矢理両隣に座らせた

雅「…どう,なさいました…?」

なぜか視線を合わせてくれない雅紀と

固まったように俺を見つめるかずを引き寄せて

翔「今日はありがと…俺楽しかったよ?」

ふわふわする頭のまま改めてお礼を伝えた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ