カワイイ子には気をつけて。
第6章 six
手を引いて家に入る。
太虎はそれでもぼーっとしていて
「…太虎??」
「え!?あぁ…ごめん。考え事してた。」
嘘だ…
ずっと何かに怯えてる
「今日は…何もしないから」
と言ったのに
太虎は
「え?…してよ……
俺がここにいるって証明してよ…
ねぇ、熾…」
ギュッ…
俺は思わず太虎を抱きしめていた。
「…もう、怖くないよ…怖くないから…
ね?太虎。
ずっと抱きしめておくから…」
「Zzz…」
は?
寝たの!?コイツ!!!
でも、それって安心してくれたんだよね?
どんどん、この関係に溺れていくのは
俺が先なのかもしれない…