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Face or Body

第2章 アキラ(30)

村山はアキラへ
『警察官は危険な仕事だから、夫婦ともに警察官なのだから、お互いにいたわりあって支えあって… お幸せに』

挨拶をすませて
川島交番を立ち去った。

村山一平…………
かつて【所轄の鬼】と称された
一匹狼的な刑事…
その妥協を許さない捜査は
あまたの事件を解決に導いた
その功績により
ノンキャリアにも関わらず
一時
県警本部捜査一係を率いたこともあった人物

『よくヒカルはムラさんなんて呼べるよな… 俺なんてビビっちゃうよ』

アキラはあらためて
村山ゆずりの
積極的な捜査で立て続けに手柄をたてて
とうとう
県警本部に栄転した
妻であるヒカルに思いをはせた。

そういえば
ヒカルがここ川島交番に来たばかりの頃も
ヒヤヒヤしながら
ヒカルの捜査をバックアップしたよな…

あの攻めの捜査も
村山ゆずりのものなんだろうなぁ…
苦笑いしながら
アキラは思い出していた。

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